結い市 

  2013年より毎年テーマ文章を担当しています。2019年のテーマは10周年の10。 『10』 じゅうじゅうじゅう。てんてんてん。 楽しいお祭りの音がする。 一期一会を大切に、丁寧につくりあげてきたお祭りの、記念す べき 10 回目。 十。十は縦糸と横糸が織りなす布、この土…

2020年04月04日

棟方志功と福光のこと

  【水と匠】棟方志功の福光時代について書きました。     志功さんが頭に巻いているのはハチマキではなくしめ縄というお話に高まりました。 ぜひ読んでみてください。   photo:Yuki Tanaka

2020年03月23日

いろこよみ「墨色」2019冬

   寒さに比例して夜が長くなっていく頃、なんともいえない寂しさに耐えていると、そのうちに年が明けて、わずかに日が伸びていく。新年が冬至の直後に訪れるのは偶然ではなく、古来多くの地域で新年は冬至と関連して決められてきた。  暗い夜には火をたいてあかりとし、暖をとり、料理をする。そうして天井…

2020年01月07日

富山大芸術文化学部 smart cafe

  先日、富山大学での男女共同参画社会を推進していこうという趣旨のトークイベントでお話しさせていただきました。 もとは夫への依頼だったのですが、わたしがいかに妊娠出産で身体が自然の一部だと実感したか、腸と乳管が病原菌の情報を伝えあって抗体のやりとりをする凄さや、授乳とは絶え間ない献血である…

2019年12月11日

柳宗悦と富山の「土徳」について

【水と匠】柳宗悦と「土徳」について書きました。 https://mizutotakumi.jp/stories/411/ 「柳宗悦を引き寄せた土徳(どとく)の地 いまに続く信仰と城端別院善徳寺」 photo:Yasushi Nakamura   民藝で知られる柳は、今回きちんと著作を読むま…

2019年12月11日

いろこよみ「栗梅」2019秋

鬼皮を剥いて、何度か茹でこぼしてから砂糖を入れて煮込むと、煮汁に滲み出る濃厚な赤み。名前からして美味しそうな「栗梅」という色を知ったとき、これは栗の渋皮煮の色だと思った。 栗梅とは赤みのある栗色のことで、「栗色の梅染」が略されたものだという。栗色の布をさらに梅の幹を刻んで煎じて煮出した汁で染めて、赤…

2019年11月07日

氷見の定置網漁について

  水と匠の記事を書きました。 寒ブリを呼び込む天の恵 「越中式定置網」と氷見の魚が美味しい理由 富山の魚は美味しいです。 その美味しさにはいくつもの理由があるのでした。 これから魚がどんどん美味しくなっていきます。ぜひ富山へ!   photo:Yasushi Nakamura

2019年10月16日

棟方を支えた民藝の寺「光徳寺」

  水と匠の記事を書きました。 https://mizutotakumi.jp/stories/334/ 富山はお寺さんが文化をつくってきたという土地だと思います。 先日福光美術館の棟方志功展で、棟方と光徳寺の高坂貫昭さんとその家族が「華厳松」の前に座っておられる写真をみました。 貫昭さん…

2019年09月12日

高岡で万葉集ゆかりの風景を巡る

  水と匠の記事を書きました。 mizutotakumi.jp/stories/326 奈良育ちの大伴家持が、富山の雄大な山や海、流れの急な川など、奈良とは違う自然の姿に触発され、多くの歌を詠んだという話には多いに共感するところがありました。 特に、季節感の違いから自然の姿の違いに開眼した…

2019年08月05日

いろこよみ「藍色」2019夏

  藍の様々な色を含んでみえる複雑さ、奥ゆきと、いつまでも錆びないような瑞々しさがどうにも好きで、藍染めの浴衣ばかり持っている。浴衣に袖を通すと、藍の染液にぎらりと沸く青い泡、通称”藍の花”と、そのすえたような匂いを思い出す。  興味深いことに、「藍」というひとつの青い植物があるわけではな…

2019年06月10日