秋の食卓と連動する

『くだものさん』

tupera tupera
2010年7月29日第1刷発行 2018年10月30日第25刷発行 学研プラス

 

『やさいさん』と同じシリーズの果物版。子どもが『やさいさん』が大好きになったときにすぐに買った。

野菜さんは根菜だったので、野菜は土の中に隠れていて、葉っぱから野菜を想像することができたけど、これは木から果物がぽろりんと落ちてくるスタイルなので、木になっているときからすでに、葉っぱに隠れてはいるけど、果物は見えている。という点では、やさいさんの方が型と内容が完全に合致してるからよりクオリティが高かった、など思ったりするが、子どもにはそういうのはあまり関係なく、くだものさんも大好きだった。

 

 

一時期遠ざかっていたのが、一昨日くらいからこれと『やさいさん』愛が復活して、盛んに読んでくれと持ってくる。前は仕掛けを楽しんでたけど、今は、自分の知ってるものが描いてあることが嬉しいみたいだ。

実際、りんご、もも、みかん、ぶどう、くり、かき、さくらんぼ、とここに出てくる果物はレモン以外全部食べたことがあるし、柿以外は発語することもできる。りんごは先月りんご狩りにいって以来頻繁に食べていて、その時もらった姫林檎は丸2日間ずっと手に持っていた。昨日は公園の原っぱに小さい緑色の実のついた草があって、それをブドウといって大事そうにずっと握っていた。葉っぱや石も好きだけど、果物にはより惹きつけられるものがあるよう。

秋になって根菜もよく出回るようになって、大根、人参、里芋、さつま芋、ごぼうといった『やさいさん』に登場するなかまたちも毎晩のように食べていて、だあこん、いんじん、いも、と嬉しそうに発語している。

そういえば、いま好きな遊びはおままごとで、マジックテープでくっついた野菜を切ったりくっつけたり、台所から本物のさつま芋を持ってきたり。野菜と果物が好きな時期なのだ。たしかに、実りの秋だしね。秋ってほんとう、果物も野菜も豊富で、それぞれの季節にそれぞれ旬の食べ物があるけど、秋ってやっぱりすごく実ってる感がある。

そういえば、やさいさんとくだものさん、この2冊に登場する野菜と果物が一番食卓にのぼる時期ってまさに秋の今だ。描いてあるものが、日々食べてるものばっかりになっている。そういうことか。本と食卓と子どもの興味が連動してる!

知ってるものが本に描いてあるって嬉しいよね。言葉を覚えるって嬉しいよね。娘の嬉しさに共感する。実物をみて、食べるものなら食べて経験して、本をみて言葉を知って、その繰り返しの中で世界を獲得していくんだよね。

 

さて、やさいさんも、くだものさんも、顔が描いてあるんだけど、柿がヨボヨボの老人なのが、柿ってほんと老成て言葉を思わせる樹形に樹皮よなと思うので、そうそうそれそれって感じで頷く。桃がピチピチしてそうだったり。そして林檎ってビタミン豊富そうかつ身はキリッと引き締まって固いっていう真面目さ、優等生感というか、プレーンな安定感があるから、たしかに表紙は林檎だよねと思う。