8月26日(月)
先週から空調をいれずに過ごせる気候になった。冷房も暖房も必要ない時期ってほんとうに気持ちがいい。
今日は気温は少し高くて、雲もまだ入道雲だけど、日差しには角度がついてきていて、真夏のぺかーっとしたギラギラしたそれではなく、すこし柔らかい、暖色系の色味のついたかんじになって、青空も真っ青ではないフィルターのかかったような薄い色。あたたかくてやわらかい、微かな色のついていそうな空気。
ピーマン、玉ねぎ、人参、大根のコンソメスープと、鶏肉のピカタ、蒸しパン、葡萄の朝ごはんを残さず食べて、おかわりはないよ、と伝えてから渡した葡萄のおかわりを求めて泣き叫ぶこともなく(昨日の夜はおかわりを求めて泣き叫んだのだ)、満足げに食べ終わって、ごちそうさまでした、とわたしが言うのに合わせて、「ったっ」と言いながら手を合わせた娘は、いい子すぎて、大丈夫なのかと思うほど。
なんていい子なんだろう、と夫に言うと、「まだわからないよ」と言う。
でもそういうことでもないというか。
明日急にワガママ放題になっても、これからどれだけ苦労させられることがあっても、今日「いい子だなあ」と思った気持ちは、なくなるものではないし、いい子かどうかの答えなんて死ぬまで出ないし、死んでも出ない。
ほんとうにいい子かどうかとか、この先もずっとそうかとかはどうでもいいことで、瞬間瞬間でしかないわけで、来週「この悪魔め〜〜〜」と思わされたとしても、今日いい子だなあと思った気持ちはなくならないし、撤回する必要もない。発言に保険をかける必要もない。
しかし「いい子」って、褒め言葉のようで褒め言葉じゃないようなかんじもあるというか、親にとってのいい子ってほんとにいい子なの?みたいな、そう形容してしまう後ろめたさみたいなものが、ちょっとある。いい子ちゃんて、揶揄に使う言い方だし。
でも今日思った気持ちにしっくりくるのは、幸せにしてくれる子とか、かわいい子とか、豊かな子とか、いいやつとかじゃなくて、「いい子」なんだよなあ。
8月27日(火)
朝起きるとすぐにご飯を食べたがる。子どもは待てないので、味噌汁を新たにつくりながら、具にしようとしていた木綿豆腐をそのまま出して、そこから終わりまでできたものから順番に出していくので、いつもコース料理みたいになる。
豆腐をすぐに食べ終わって、おかわり、というかんじで器を上にあげる。ちなみに豆腐は醤油も塩も何もなしで食べる。もう一切れ追加。そうこうするうちに冷凍していたご飯があったまったので、これもまた冷蔵してた昨日のおかずのお肉を小さく切ったのをご飯と混ぜて出す。
ご飯と一緒に食べてほしいのだけど、肉だけ器用に手で摘んで食べている。口内調味ができないから混ぜて出すんだけどなあ。
その間に卵焼きができたので、ご飯の上にのっけて、またご飯とまぜまぜする。
卵焼きをパクリと食べると、「おいし❤︎」の言葉とポーズ。
わたしがやってみせていたのは、ほっぺた落っこっちゃうという、頰を両手で抑えるポーズだったのだが、娘もはじめはそうだったのが、最近は手の位置がほっぺよりも上の、耳あたりまできていて、肘を外に張るので、グラビアのポーズみたい。
卵焼きを食べながら、「おいし」を連発。そのうちに味噌汁の具が煮えたので、味噌を溶かして、お椀にもってすこし冷ますために置いておく。
そろそろ手伝わないとお米だけ残ってしまうのでわたしもテーブルについて、卵焼きとお肉だけほとんど先に食べてしまった残りをかきあつめて、ご飯と混ぜて、娘の口に運ぶ。
ご飯と卵焼きを一緒に食べながら、「おいし❤︎」
口にいれるごとに「おいし❤︎」
「おいし❤︎」「おいし❤︎」「おいし❤︎」を連発して、ご飯も完食。
お味噌汁の具はサツマイモ、人参、小松菜で、それらも口にいれるたびに「おいし❤︎」
フルーツは朝食べさせた方がいいよなと、葡萄を用意しにカウンターに戻ると、こっちを見ながら、野菜を食べながら「おいし❤︎」
葡萄はもちろん「おいし❤︎❤︎❤︎」
最後は水を飲んでも「おいし❤︎」
もう今朝だけで50回くらいは言ったのでは。食べる=美味しいになっていそうなのが、本当に幸せな気持ちにさせてくれる。
そしてなにより、本人としてもこの上なく幸せなことだなあと思う。
いま彼女はとても幸せに生きられているんじゃないかなあ。そういう存在が家にいるというのは、ほんとうに素晴らしいこと。
8月28日(水)
氷見の定置網漁と寒ブリについての記事を書いている。
富山湾の西に位置する氷見では寒ブリがよく獲れて、東側の魚津〜新湊まではホタルイカが獲れる。氷見と新湊は近いから、じゃあなんで氷見でホタルイカは獲れないんだろう?というのは、海底に山があって、ホタルイカはその山を超えないらしい。
海の中にだってそういう地形があって、魚種によって好みがあって、ってそういうのがあってあたりまえなんだけど、改めて知ると、すごく面白い。
8月29日(木)
子どもの言葉を品詞分類して表にしてみたらすごく面白かった。
あ行とは行が発音しやすいのか、あ行とは行で始まる言葉が多い。「アンパンマン」はけっこう早い時期に言えるようになって、今も綺麗に発音できるのだが、もしかしたら夫、彼女にとっての父のことも、アンパンマンといっているのではという疑惑が持ち上がる。
出張中の夫とのfacetime中に、急に娘が「アンパンマン」と言い出したのだ。そういえば、退院する夫を迎えに行った車でもずっと、娘は「アンパンマン」と言っていた。
顔がわりと濃い、南の感じではないんだけど、鼻が高くて目が窪んでいておでこがパンと出ていてエラが張っている、北国系のパーツの濃さが、キャラクターぽく感じさせるんだろうか。
8月30日(金)
月のものがはじまる前兆でものすごく怠い。
8月31日(土)
スーパーでお昼ご飯を買って、公園でピクニック。ベビーカーに乗っている間ご機嫌で、ピーッカーッブーッとずっと歌っていたのだが、「ご機嫌だねえ」と知らないおじさんに声をかけられると、すんっとおとなしくなって下を向いて固まる。ちょっとおじさんには申し訳なかったけれど、面白いし、かわいい。
9月1日(日)
9月になった。9月になるともう、年末までが早い。
小学校の校庭で遊ぶ。鉄棒につかまりたがるので掴まらせてみて、そのまま支えを離したら、嬉しそうにぶら下がっていた。本人はなんどもやりたがったけれど、腕がもぎれそうな感じもして、こわい。
滑り台はのぼって滑るのを5回くらい。ブランコにも乗って、ジャングルジムも迷路みたいにして遊んだ。
遊具のある場所で遊ぶのは危険もすごくあるから、精神的に疲れる。
外に食べに行こうと思っていたのだが、子どもと二人だと夕飯をつくるよりも出かけることのほうが面倒くさくて、家で子ども用カレーを作って二人で食べた。